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就活と採活と生活

採用広報・広告を創る立場から就活のあれこれを書いてます。

「安定第一」な就活の件

2月9日のM社の学生モニター調査によると、OB・OGやリクルーターと会ったり、面接を受けたりといった直接接触は1月ではあまり行われなかったようです。なかでももっとも注力したのはエントリーシートという結果がでています。私が気になったのは、「重視するキーワード」という項目で、「従業員数が多い会社」「地域限定で働ける会社」「国内のみで働ける会社」「安定第一の堅実経営の会社」が上位を占めた。おおーっ、すべて内向きじゃん!安定・安全第一なら消防署へ行けばと思いましたね。グローバルと聞かない日がないくらい毎日グローバルというキーワードが語られるなか、これから就職しようとする学生がこれでは拙いんではないかと心配になりました。説教する気はないけど、面接でこんなことを言ったり悟られたりすると次回はお呼びがかからないでしょう。今は大企業に限らず中小企業でもグローバル化しており、外国勤務や長期の出張などがまったくないという企業は少ないでしょう。

ついでに、もうひとつ紹介しよう。R社の最近の調査で日本と中国の学生を比較したデータがありました。企業選びで重視するものは?<職場の雰囲気の良さ>日本49.5%・中国27.9%、<会社の成長性>日本17.0%・中国39.5%。日本の学生は居心地の良さや勤務条件などを重視し、中国の学生は成長性を重視し将来の自分の成長をオーバーラップして考えています。
また、海外で働くことについては、<どんな国・地域でも働きたい & 国・地域によっては働きたい>日本50.5%・中国87.1%。海外志向でも大きな差が開きました。中国とは国情が違うことはもちろん文化も違うとはいえ、この大差は想定外でした。皆さんはどう思われますか?私も日本は大好きですし、日本を誇れる国だと思っています。でも、狭い日本に閉じこもるのはもっと歳をとってからでも遅くはありません。それよりも、若いときにこそいろんな国を体験することが非常に大切ですし、その重要性は後々自分の大きな財産になることは間違いありません。私が就活生なら喜んで志望しますね。

そんな話をよく聞くけど「僕たちは景気いい社会を経験していないし、一度もバブルの経験もない。しかも先行きも不透明だし。だったら、勤め先が倒産とかしないように、まず安全・安心・安定を重視するのは当然じゃん」という声も聞こえてきそうですが、海外で働くことや、成長が見込める企業で自分の可能性に挑戦していくことが不安定な人生の選択とは思えないし、安全ではないかもしれないが危険ともいえない。また、いま安定している企業が将来も安定しているなんて保証は誰にもできない、もっとそういう時代に生きているという認識が必要だと思います。日本で働くといっても日本の大企業でも外資がかなり入っている企業も結構あるし、東証一部上場のアパレル大手「レナウン」が中国企業の傘下に!というニュースが、衝撃とともに業界を駆け巡ったのも2年ほど前のことです。安定志向もわからないでもないですが、社会も企業も人も常に変化しているということを忘れていはいけません。

先日、面接での話をしましたが、人事の採用担当者向けに「面接での自社にとっての人材の見極め方」というセミナーがよく行われています。もちろん面接での失敗が大きな損失になるからです。企業にとっても、せっかくの人材を面接で落としてしまうのが怖いわけです。その逆に自社にフィットしない人を採ってしまうのはもっと怖い。配属先から責められるからで採用担当にとってこれはかなりヤバイわけです。企業側も採用選考期間が短縮化された分、焦りがありミスマッチを避けたいと思っていろいろと苦心しています。
こんな時代だからこそ、大手も中小企業も会社を変革していくエネルギッシュな若い人材に期待していることは確かです。勤務条件や給与、安定性など、まるで社会人の転職条件みたいなことを重視する学生が多い中、とりあえず前向きにやってみよう!という人にとってはチャンスです。自社で活躍してくれそうな人なら企業は簡単に落としません。成績があまり良くなくても、大学が三流であっても、面接でヘマをしても「なんかこの学生は熱いものを感じる。きっと活躍してくれそうだ!」と思えば最終面接までいく可能性は十分あります。決して成績の優秀な学生を採りたいわけではありません(但し一部を除きます)。参考までに、企業が求める人材像(同じようなものが多い!)は、最近はどこでも公開しています。自分は果たしてそういう人材像かどうか(そんなものはわかりません)を考えるのではなく、自分はそういう人材像になりたいか、なりたくないか、がその企業を受けるかどうかのヒントになると思いますよ。