就活と採活と生活

採用広報・広告を創る立場から就活のあれこれを書いてます。

新年あけましておめでとうございます。

皆さんはどんなお正月を迎えられましたでしょうか。私は元旦以外は仕事をしないといけなくって新年早々家でマックブックのお世話になっております。
先日、入社4年目くらいの営業の人を取材したのですが、「ありがとうございました」は売り手側のセリフですが、買い手であるお客様からそれを言われるような仕事というのはそんなにないのでは?という話をお聞きしました。彼は住宅の営業なのですが、家を売るよりお客様と自分個人との信頼関係を築かないとそれはできないということでしたが、ああなるほどと思って聞いていました。
私も同感で常々そうありたいと思っています。そして、仕事は楽しくしなければいい仕事はできないことも意外と見落とされている点だと思います。モチベーションという言葉がよく出ますが、嫌々やった(やらされた)仕事と、楽しくやった仕事では何が違うのでしょう?同じような製品またはサービスを人が提供する上でその人の内面的なものが、必ず何かに影響するのかといえば必ずしも影響するとはいえない。例えば「笑顔の接客」。最近はマニュアルで「笑顔の義務付け」みたいなものもあるようだが、そういうものとそうでないものは人間普通に生きていればわかるものである。そんな無理して笑顔を振りまいていただかなくても普通でいいですよ、と声をかけたくなるくらいですが皆さんも経験があると思います。
そういう計算されたものではなく、心の底から感謝し感謝される仕事ができるというのは素晴らしいことだと思います。私の失敗談なのですが本当にありがたく思ったことがありました。それは昨年のある日、予定外の仕事の対応に追われ羽田空港に着いたのがもう出発7分前!走ってきたのでハァハァいいながら(もう駄目だとは思いつつ)、よく出発時間が遅れることもあったのでもしかして?と思いながら、空港カウンターの女性に相談すると、「お待ちください」と言って、専用端末ですぐに調べ、電話でその便の状況を確認してくれた。それを切った後にまたすぐに違うところにも電話で確認してくれ、「申し訳ございません、この便はもう搭乗を終了しております。すみません、もう少しお待ちください」その必死の対応を見ていると、「あぁもう俺が悪いんだからもういいよ、諦めます」という気持ちになっていたのですが、彼女はモニターを見ながら必死にキーボードを叩きながら何度もやり直していたようでした。「通常はこういうことはできないのですが、今回に限り、次の便をお取りしましたので、申し訳ございませんがこの便でお願いできるでしょうか」とチケットを渡してくれました。彼女は予約で埋まっていると思われる次の便の座席をいろんなやり方で取ってくれていたのでした。乗り遅れるとそのチケットは無効になり、再度買い直すことになるはずなのに、次の便の座席指定までとってくれていたのには感激しました。会社名を公にするとこの女性はマニュアルどおりに対応しなかった(無効扱い)ことで責められることになると思うので公表しませんが、これこそサービスの鏡みたいな人だと思いながら深々と頭を下げながら「ありがとうございました」とお礼を申し上げました。客である私が心から感謝したい気分になり、もう遅れた悔しさはどこかに飛んでしまっていまい、これからもこの航空会社を使おうと思いました。

就職活動では、自分に適した仕事、やりたい仕事を求めて活動するのですが、あなたが希望通りの職種に就ける保証はありません。でも、そんなに興味もなかった仕事なのに、やっている内に好きになってしまうことってあると思います。それは自分で考えてやったことが喜ばれた、認められたという体験が積み重なって仕事が楽しくなり、楽しいからいい発想が生まれ、そこからいい製品やサービスが生まれる。そういう「想い」から生まれた製品やサービスはきちんと人に伝わっていくものです。そして、その人の職場にも大きな影響を与えます。もうこの頃には「当初の志望職種って何だったんだ?」という気持ちになっていると思います。明確なビジョンやこだわりがなく、ただイメージであんな仕事がしたいと思って活動している人は、もっと未来の可能性を広げてみるのもいいと思います。自分にあった仕事はやってみないとわからないものです。だって自分自身がよくわからないのに、その自分に適した仕事なんてわかるはずがない、と思いませんか。
今年の就活は厳しいので最終的に自分が入りたかった企業や、やりたかった職種に就けなくてもまず天職だと思って取り組んでほしいです。そうすることで自分の知識が広がったり、例え歯車であっても自分という存在が不可欠になっている現実を肌で感じたり、社会の仕組みを貴重な視点から考察することができたり、といろんな発見があるはずです。絶対に自分にとって損をすることはありません。モチベーションというと何か確固たる理由のようなものがあるように思えますが、そうではなく、まず目の前に与えられた自分の仕事なり課題なりをどうすれば嫌々ではなく前向きに楽しいものにできるかを考えてほしいですね。就活でも自分を売ることばかり考えないで、その企業に自分が入社することでその企業の課題をどう解決することができるのかをアピールしていけばいいのではないでしょうか。その内容は多少ズレていてもいいと思いますよ。それくらいの夢を語れるという人は数パーセントもいないでしょう。またそこまでやりきって内定が出なくてもそれは納得できると思いますよ。