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就活と採活と生活

採用広報・広告を創る立場から就活のあれこれを書いてます。

面接の挑み方

就活している学生の方は、これから面接試験の季節が到来します。「面接ってイヤだな〜」って誰でも思うでしょうが面接で緊張しない方がおかしいので、自然に緊張してもいいと思いますよ。
さて、面接は自分から志願してその企業の面接試験に呼ばれているわけです。だから志願していないのに呼ばれることはありません。「私は貴社にとってきっと有益な人材となります。しかも私は世界に一つしかありません。ぜひこの機会にお買い求めください!」というアピールをすればいいだけのことです。面接は筆記試験でも適性検査でもありません。ここは「人物評価」される場であり、「人物アピール」する場です。知識や適性をみるものではありません。過去の試験などで点数が多少悪くても面接で高い評価を得て内定につながるケースは少なくありません。だから人物評価というのはいつの時代も採用試験の要です。
だからといって、「達人」になる必要はまったくありません。むしろマニュアル武装した非の打ち所のないような優等生君は逆効果です。(面接で勝っても仕方ないw)でも、よくある面接講座などの対策がすべて無駄で悪いと言ってるのではありません。ただ、そういうところで教わる内容は、あなただけのためにプログラムされたものではないということです。面接試験という場は一人ひとり違うから、わざわざ時間をとって一人ひとりと会うわけです。人は一人づつ違うようにできているんです。顔や背丈が違うように両親や経済的な背景など育った環境が違うということは、考え方や性格が違うわけです。例えば、同じ海外留学の経験をしても、まったく同じ感想をもつことはないはずです。だって経験したことを入力するセンサが一人ひとり違うのですから、その出力も違ってきて当然ではないでしょうか。同じ体験をして、感想が全然違うなんていうのは精神的にどこかおかしいのですが、よく考えてみると「他の人は何も感じないシーンで自分はすごく感激した」というようなことはあるわけです。そのセンサは一つしかないものだから、それを装備している人はオリジナルな体験をしていることになるはずです。でも言葉にしちゃうと人それぞれ違うのに「フランス海外留学」で同じものになってしまいます。言葉は共通理解するには便利なものなのですが乱暴な性質をもっています。
留学でもバイトでもいいのですが、自分自身が感じたことや思ったことを自分の言葉でわかりやすく説明すればいいだけのことです。「サークルの体験はこういうふうに説明すると好印象を与えることができる」というような法則は絶対にありません。それはある一定の過去の確率です。自分だけの感性とか体験をアピールというと誤解されると困るのですが、まず人として常識をわきまえていることが大前提で、そういうところで個性があると相手にしてもらえません。人のいうことが理解できる、共感できる人でないと一緒に仕事をしていくことは不可能なわけで、同じ考えができることは個性よりも重要になります。ただ、それだけではあなたという人に決めることができないことはわかってもらえますよね。だって他にもたくさんの応募者と面接しているのですから。
以心伝心という言葉はご存知だと思いますが、これは「仏教用語で、言葉や文字で表現することが難しい仏法の真髄を師から弟子の心に伝えること。主に禅宗で用いる。転じて、言葉や文字を使わなくても、お互いの意志が通じること。」とあります。友達同士で「ほら、ほらっ、あれ、あれ」ってよく使うと思いますが、残念ながらこれではないんですね。師から弟子の心に伝えるというのがミソで、それが伝わることで弟子が成長することができるわけです。だから、その根底には「なんとかわかってくれ」という情熱や愛情があるわけです。では、初めての面接官に言葉を使わずに想いを伝えるのはできないのか。私は相手にもよりますがある程度はできると思っています。人間の秘められた想いというのは言葉だけではわからないものですが、実際にお会いすることですごく共感できたということはよくあります。神秘的な話ではなく、自分が本当にその企業に入社し、やりたい仕事に就きたいという想いがどれだけあるか(本物か)というのは面接官に伝わると思っています。ダメモトみたいな気持で面接に行くのと、そうでない気持で挑むのとは絶対に差があります。でも、そこまでやっても落ちたときに何か惨めだし自分が可哀想…とか思って、その本心をぶつけることを避けていると、本気で相手してくれる人もいなくなってしまいます。
面接試験でダメだったからといって、それは人間性を否定されたのではなく、その会社(人事も含めて)との相性が合わなかっただけのことです。就活は結婚と似ていると言われますが、必ずしもいまの自分が思ってる企業だけが将来を薔薇色にしてくれるとは限りません。そんなことは誰にもわかりません。
これからは、望みもしないのに「お祈り」をいただくこともあると思います。いくら面接でうまくいかなくても自分を否定しないようにしてください。いまのあなたに将来のあなたを否定する権利はありません。採用枠が増えないなか、苦戦を強いられることは現実なので仕方ありません。いま、人事部では大企業を中心に新卒採用に必死です。他社に流れる前にいい人材を採ることで厳しい時代を勝ち残っていきたいと考えています。就職しようとする学生がのんびりしていては競争の激しい人気企業から内定を勝ち取れるとは思えません。そういう意味では、中小企業へシフトする学生が徐々に増えてきているのは自分の可能性を広げることからもいいことだと思います。先日テレビを観ていたら「その企業の適性サイズ」というのがあって、必ずしもすべてが「大企業になれない中小企業」ではないのだ、という話をしていました。従業員300人の企業は、いつまで経っても大企業になれない中小企業という安易な判断をするな、という教訓ですね。