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就活と採活と生活

採用広報・広告を創る立場から就活のあれこれを書いてます。

企業か起業か。

就活で頑張って入りたい企業に就職するのもいいけど、いっそ自分の会社をつくるという「起業」という選択もあります。ツイッターでも起業するべきか、まず就職するべきか、という話題はよくでてきます。
でも、どういう事業で起業したいという話があまり聞かない。これは不思議ですね。自分の例で申し訳ないけど、私は勤めていたデザイン会社を辞めて28歳で独立しました。当時の上司であるディレクターと目指す方向性が違ったことと、会社の効率優先のクリエイティブに嫌気がさしていました。どんな仕事でも、決められた時間のなかでいかにいいものを提案できるかで本人の価値が問われるのですが、実はデザインなどのクリエイティブな仕事は得意先にはわからない程度に「手抜き」することは不可能ではありません。その方が会社としては次の仕事を入れられるので売上に貢献できるわけです。しかし、私としてはその広告やパンフレットを使う得意先や、その先のユーザーに向けて自分の納得できないものをつくるほど嫌なことはありませんでした。それは期待に対する裏切りだと思っていました。あるとき、海外旅行のパンフレットをデザインして、キャッチコピーの字間が均等に見える様に調整していました(当時はMacなんてない時代なんですべて手作業……)。そのときに通りかかった専務が私のデスクの横に立って「そんな細かいことせんでもええからはよせー」と言われ、カチンときたことを今でもハッキリ覚えています。私はこのような会社がクリエイティブを請け負うべきではないし、逆に得意先に迷惑をかけることになると思い、それならば自分で納得のいくクリエイティブをしていこうと決め、フリーランスのデザイナーとして独立し、2年後には法人にもしました。私の場合は、デザイン会社に勤務をしてから、独立「起業」したわけですが、いきなりフリーで活動しても社会ではまともに相手にされなかったでしょう。結果的には辞めてよかった会社ですが、そこでの経験は貴重だったと思っています。

さて、私の話はどーでもいいのですが、起業するというのは、ものすごい情熱と孤独に耐える覚悟が必要です。現代社会ではないものがないといわれるほど何でもあります。しかし、本当に自分が何かをしようとしたときに「なぜ、こういうことができないんだ」とか、「どうしてこんなことになってるんだ」というような思いをしたことがありませんか。そういう疑問を突き詰めていくと新たな発想が生まれてくるものです。
日清食品チキンラーメンがどうしてできたかといえば、創業者である安藤百福氏が戦後の大阪で屋台のラーメン屋に並ぶ行列を見て「一杯のラーメンになぜ人々はここまで努力するのか」と思ったことから、世界初の即席めん「チキンラーメン」を発明しました。これも、漠然と行列してるな、と思うだけでは何も生まれなかったはず。起業というのは、「僕はネットベンチャーで起業するぞ。さて、ネットを使って何をしようか。うむむ。。。」というのでは、最初から止めておいたほうがいいです。それよりしっかり就活して会社に入り、仕事とは何なのかを自分で実感してみてください。

社会のためになることを自分の力で実現してみたいという気概のある人は素晴らしいと思います。学生ベンンチャーで成功している人もいますが、私は社会に出てからでも全然遅くないし、むしろ自分自身で社会経験をした上で起業するほうが、きっと質の良いものができると思います。だけど社会が求めるいい製品を作ったから必ず売れるかというと、爆発的に売れるかもしれないし、まったく売れないかもしれない。それはやってみないとわかりません。そーいうものです。世の中にデビューした製品の影には、売れないで消えていった製品はその何倍もあることを忘れてはいけません。だからといって、簡単にあきらめていては成功はできないでしょう。自分が正しいと信じたことは誰が反対しようが徹底して最後までやってみる。それには、想像を絶する情熱と孤独に耐える覚悟がいるでしょう。でも例え失敗しても、そういうチャレンジは必ず自分の血となり筋肉になります。無駄になることはありません。